
吸収・除去系カーボンクレジットとは、森林などの自然資源を活用した取組による
CO2等の吸収・除去量を国や企業等の間で取引できるよう認証したものです。
東京は、多摩・島しょ地域を中心に豊富な自然資源を有するほか
優れた技術やアイデアを持つスタートアップが数多く集まっており、
農林水産分野における吸収・除去系カーボンクレジット創出のポテンシャルを秘めています。
お知らせ
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2025年4月3日中間報告会の現地参加を締め切りました。オンライン参加は引き続き受付中です。
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2025年3月19日中間報告会の開催案内を掲載しました。
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2025年1月9日採択スタートアップ及び実証事業の内容の紹介を掲載しました。
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2024年8月9日採択スタートアップが決定しました。今後、各社の詳細情報を更新予定です。
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2024年7月5日本事業の募集は締め切りました。
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2024年6月27日よくある質問を追加しました。
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2024年6月20日事業説明会の動画を公開しました。
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2024年6月10日公募を開始しました。
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2024年6月10日ウェブサイトを開設しました。

吸収・除去系カーボンクレジット創出の
起爆剤となるスタートアップを支援します
「ゼロエミッション東京」の実現に向けては、CO2の排出削減の取組に加え、大気中のCO2を吸収し、除去する取組も不可欠です。
「吸収・除去系カーボンクレジット創出促進事業」は、革新的な技術やアイデアを持つスタートアップと連携し、都の自然資源を活用した実証事業を通じて、農林水産分野における吸収・除去系カーボンクレジットの創出モデルを東京から作り出すことを目的としています。
本事業について
事業内容
農林水産分野におけるCO2の吸収・除去に関する優れたアイデアや技術等を有するスタートアップを公募・選定し、都内での吸収・除去系カーボンクレジットの創出に向けた実証事業に対して、事業に係る経費の負担や、運営事務局による伴走支援を実施します。

支援内容

協定金の支払い
採択スタートアップに対して最大4,000万円を支払います。
なお、協定金の支払い上限は、令和6年度1,500万円、令和7年度2,500万円とします。

実証事業の伴走支援
採択スタートアップは、それぞれのニーズに応じて、運営事務局の支援を受けることができます。詳細は採択後、採択スタートアップと協議のうえ決定します。
事業スケジュール
以下のスケジュールでの実施を予定しています。なお、実施スケジュールは事業の進捗等により変更となる可能性があります。

実証事業の準備
令和6年7月中旬〜8月中旬 (予定)
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採択スタートアップは、本事業の目的が効果的に達成できるよう、「実施計画書」 を作成します。
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実証事業に係る必要な機材やシステム等の手配、協力企業等との調整を行います。準備が整った採択スタートアップから、実証事業を開始します。
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実証事業の準備・実施は、各採択スタートアップのニーズに応じて、運営事務局の助言を得ることができます。詳細は、採択後に採択スタートアップと協議のうえ決定します。
実証事業の実施
令和6年8月中旬〜令和7年12月 (予定)
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実証事業を実施するとともに、東京都が行う事業成果の広報及びPR (中間報告会等) に参加します。
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運営事務局が進捗を管理、支援するとともに、必要な助言を行います。
実証事業終了後の成果報告・情報発信
令和8年1月〜3月 (予定)
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事業成果の広報及びPR (最終報告会等) を実施します。
その他
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採択スタートアップは、運営事務局が開催する各種報告会等に参加するほか、本事業の広報活動やPRに積極的に協力するとともに、事業成果を自主的・積極的に広く周知していただきます。(例:ウェブサイトへの情報掲載、参加者による自社プレスリリースの発信、各種イベント等における発表等)
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採択スタートアップは、月一回程度の頻度で、運営事務局に対して実証事業に関する進捗状況の報告を行ってください。報告方法は、書面の提出、会議の実施による報告などの組み合わせを予定しています。
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採択された事業の情報や、実証事業の写真・動画を都が広報に利用する場合があります(機密情報、財産権を伴う技術情報など、公表に適さないものを除く)。
採択企業について
採択企業と実証事業の概要
本事業で採択したスタートアップ企業を紹介します。

林業:アイフォレスト株式会社
日本版ボラタリークレジット (JVC) 創出に向けた、森林のCO2吸収量等の可視化実証
アイフォレストは、“人と森のつながりを再構成する”をビジョンに掲げ、テクノロジーの力を活用して衰退する林業の持続可能性を高めることで、日本の豊かな自然、生態環境を守ることを目指す林業テックスタートアップです。
本事業では、東京多摩地域を舞台に、リモートセンシング技術による高精度な森林CO2吸収量算出技術の検証、生物多様性の定量評価モデルの開発から、第三者認証機関、大学研究機関との連携によるJVCの認証、発行、販売までをワンストップで提供するプラットフォームの開発を行い、2025年度中の社会実装を目指します。

水産業:ウミトロン株式会社
東京都島しょ部におけるブルーカーボンクレジット化基盤整備実証
ウミトロンは、水産養殖にテクノロジーを用いて、ミッションである“持続可能な水産養殖を地球に実装する”ことを目指すスタートアップです。養殖業をはじめとした周辺業界と協力し、海洋環境と地域の社会や経済を支えることができる技術提供に取り組んでいます。
本事業では、都内の漁港泊地等に藻場礁を設置し、海藻育成の実地検証を行うとともに、事業終了後のブルーカーボンクレジット化を目指し、クレジット申請に必要なデータ取得やモニタリングを行います。また、人力による現地調査等、従来の方法に代わる、リモートでの調査・モニタリング技術の研究開発・実証を行い、将来的にリモートでブルーカーボンの取組を可能にするための基盤を整備します。
さらに、上記ブルーカーボンの取組を基軸として、クレジット化という直接的な成果だけではなく、地域における経済価値向上も目指し、地元関係者との意見交換を行いながら、地域の実情やニーズに根ざした取組を進めます。

林業:クレアトゥラ株式会社
東京都が保持する森林のオープンデータを活用したクレジット創出の実証
クレアトゥラは、“かけがえのない自然を次世代へ” をミッションとして掲げ、カーボンクレジットというカーボンファイナンススキームの活用・普及を通じて、資金が付きづらい森林保全やサスティナブルな農業を支援し、これらの活動の拡大に取り組んでいます。
本事業では、東京都が保持するオープンデータから、J-クレジットやVCSクレジットの申請に活用できるデータを取得するための解析手法、および上記データを活用したクレジット創出を実証し、負荷の少ないクレジット創出のモデルケースを確立します。これにより、未活用のまま残されている、東京都の森林資源を活用した森林吸収プロジェクトの登録促進および地域経済の活性化を目指します。

バイオ炭と農地貯留 (カーボンファーミング) 由来のクレジット創出を促進するモデルの実証
GreenCarbonは、“生命の力で、地球を救う”をビジョンとして掲げ、温室効果ガス削減に取り組み、持続可能な社会づくりへの貢献を目指すスタートアップです。植物のCO2吸収量を増加させるゲノム編集の研究開発や、農業従事者等に対してカーボンクレジットの創出・登録・販売のサポート等を行っています。
本事業では、都内農地を活用したバイオ炭・カーボンファーミング由来のクレジットの創出を行うだけでなく、創出したクレジットの都内企業等への販売、都内農家への収益還元を行うモデルの実証を行います。これにより、除去系クレジットの創出・活用を促進する事業体系を確立します。

農業:株式会社フェイガー
農業従事者による脱炭素の取組拡大に向けたバイオ炭の農地施用効果の見える化と高機能化の実証
フェイガーは、農業由来カーボンクレジット生成の取組を行っており、バイオ炭の農地施用、中干し延長等による農業従事者への脱炭素の取組支援、およびクレジット化を通じた収益化を行うスタートアップです。
本事業では、各バイオ炭の施用による収量・土壌の変化や肥料削減量等の効果の定量化、バイオ炭の機能性追加による農業の生産性の向上を実証します。これにより、農業従事者が自主的かつ継続的にバイオ炭を施用する取組を拡大するための事業体系を確立します。
中間報告会について
中間報告会の概要
本事業で実証事業に取組んでいるスタートアップ5社による報告会を開催します。吸収・除去系カーボンクレジット創出の最新動向に関する理解を深めて頂くことが出来ます。どなたでもご参加いただけます。
開催概要
開催日時
2025年4月21日(月) 14:00~16:30
※開場は13:40です。
開催場所
TKP東京駅カンファレンスセンター (カンファレンスルーム8B)
東京都中央区八重洲1-8-16 新槇町ビル
実施内容
スタートアップ各社から、実証事業の中間報告を実施します。
各社が取組んでいる実証事業の内容は、「採択企業について」をご覧ください。
申込方法
参加希望者は、下記のフォームより必要事項を記入のうえ送信してください。
※中間報告会は終了いたしました。ご参加いただきありがとうございました。
問い合わせ先
以下にお問い合わせください。
吸収・除去系カーボンクレジット創出促進事業 運営事務局
(ボストン コンサルティング グループ合同会社)
メールアドレス: Tokyo_Carbon_Removal@bcg.com